時間軸で読む『グッドラック 戦闘妖精・雪風』

最終更新:
2008-10-05
初出:
2002-12-04

 当ページの内容は、神林長平著早川書房刊『グッドラック 戦闘妖精・雪風』を元に、作品世界での出来事を時間軸の流れに沿ってあくつ が再構成したものです。最後まで読めば当然ネタバレしますので、原作未読の方はご注意下さい。

 原作の中ではっきりと解らない部分は、矛盾しないと思われる範囲であくつ が任意に設定してありますが、その部分に限らずおかしいとか間違っているとか、こうした方がより違和感が少ないといったご意見がありましたら、あくつ までお知らせ下さい。

 また原作の本文中に略語・略称しか登場しない用語の(正確と思われる)表記は、早川書房刊『戦闘妖精・雪風 解析マニュアル』収録の『フェアリイ空軍――その組織と編成』に準拠させていただきました。執筆を担当なさった石堂 藍(いしどう・らん)氏に感謝します。(2002-12-06追記)

#但しWin-IEでは非対応の<abbr>タグを主に使用しているため、正しく表示するにはOperaやMozzila、Netscape6以降その他のW3Cが勧告する標準仕様に準拠したブラウザが必要です。(2002-12-06追記)

ほぼ全面的に手を入れました(2006-02-23追記)

訂正:ショック・ウェーブ→ショック・ウエーヴ 桂木→桂城(2008-10-05追記)

石堂氏のWebサイト 神林地帯 >

  1. 『ショック・ウエーヴ』
  2. 『戦士の休暇』
  3. 『戦闘復帰』
  4. 『戦闘意識』
  5. 『戦略偵察・第一段階』
  6. 『戦略偵察・第二段階』
  7. 『戦闘再考』
  8. 『グッドラック』

I.『ショック・ウエーヴ』篇

“雪風事件”発生

雪風事件とは
特殊戦三番機・雪風が最後の有人偵察任務中にDゾーンで搭乗員ごと消息を断ち、当時試験飛行中だった新型試作機・FRX00によって数十時間後に発見されたときにはすでにジャムの攻撃を受け、不時着・炎上していた。
FRX00はその直後正体不明のデータを大量に受信して暴走状態に陥り、自動操縦のまま付近を飛行中のジャム三機を撃墜したが、乗員保護リミッタを解除した状態で戦闘機動を行ったため、搭乗員二名も死亡または失神に至る。
更に炎上中の雪風にも銃撃を行って完全に破壊したFRX00は、フェアリイ基地とリンクした際に自らを雪風だと名乗り、自動操縦のままフェアリイ基地に帰還した、とされるものである。
FRX00暴走の原因とされている大量のデータは、大破して炎上中の雪風から転送されたものだったとのちに判明したものの、関係者の多くが死亡・昏睡・行方不明であるため調査は遅遅として進まず、依然として謎の多い事件である。
尚本件にかかわった者の消息は以下の通り。
ジョージ・サミア(George Samia)大尉
本来は特殊戦十三番機のパイロット。
事件当日は実戦評価試験飛行のためFRX00を操縦を担当。
暴走したFRX00が人体の限界を超えた戦闘機動を行った際の大Gにより頸椎を骨折して死亡。
名誉の戦死を遂げたため、大尉から二階級特進し最終階級は中佐。
ジェイムズ・ブッカー(James Bukhar)少佐
本来は特殊戦総監。
事件当日は雪風の捜索も兼ねた実戦評価試験飛行のためFRX00の後席に搭乗。
暴走したFRX00が人体の限界を超えた戦闘機動を行った際のGにより頸椎脱臼。
失神し一時は重体になるがその後回復。
深井零(Fukai Rei)中尉
特殊戦三番機雪風のパイロット。
被弾して不時着・炎上中の雪風から射出座席で脱出。
TAB-15捜索隊によって救助される。
発見当時、右腹部にFAF制式拳銃と同口径の9ミリ拳銃弾による銃創あり。
内臓の損傷と大量失血により意識障碍を伴う重体になる。
リチャード・バーガディシュ(Richard Burgadish)少尉
特殊戦三番機雪風のフライトオフィサ。
不時着時雪風に搭乗していた形跡はなく、FRX00に転送された雪風の記録には一度射出座席を使用した後に再び装着したことになっているが、どこのTABからも雪風に射出座席を装着したという報告はない。
行方不明。

“雪風事件”発生以降〜

“雪風事件”から79日目(←あくつによる設定)

“雪風事件”から82日目(←あくつによる設定)

“雪風事件”から86日目

“雪風事件”から92日目

“雪風事件”から93日目

“雪風事件”から94日目(←あくつによる設定)

“雪風事件”から95日目(←あくつによる設定)

II.『戦士の休暇』篇

“雪風事件”から119日目(深井零中尉、退役まであと四日)

“雪風事件”から120日目(深井零中尉、退役まであと三日)

“雪風事件”から123日目(深井零中尉、退役)

III.『戦闘復帰』編

“雪風事件”から126日目(深井零大尉特殊戦復帰3日目)(←あくつによる設定)

“雪風事件”から133日目(深井零大尉特殊戦復帰10日目)

“雪風事件”から145日目(深井零大尉特殊戦復帰22日目)

IV.『戦闘意識』篇

“雪風事件”から147日目(深井零大尉特殊戦復帰24日目)

“雪風事件”から148日目(深井零大尉特殊戦復帰25日目)

V.『戦略偵察・第一段階』篇

“雪風事件”から150日目(深井零大尉特殊戦復帰27日目)

VI.『戦略偵察・第二段階』篇

“雪風事件”から157日目(←あくつによる設定)(深井零大尉特殊戦復帰34日目)

VII.『戦闘再考』篇よりカットイン

  • ブッカー少佐、会合のため会議室へ。
  • クーリィ准将、座長のライトゥーム中将の思惑を逸脱し緊急作戦会議へ変更。
  • ブッカー少佐のプレゼンテーション。
  • ライトゥーム中将、特殊戦が独自に実行中の戦略偵察を正式に承認。クーリィ准将とブッカー少佐、退出。
  • ブッカー少佐、戦略偵察第三段階の検討。戦術コンピュータの提示した意外な方法。

VIII.『グッドラック』篇よりカットイン

  • 前線戦術航空基地TAB-15の505攻撃部隊隊長ギャビン・メイル中尉、フェアリイ基地内のシステム軍団内に新設された再教育部隊へ転属の辞令を受領。
  • 副長のガーゴイル中尉、大尉に昇進し後任の部隊長へ。
  • 505攻撃部隊隊員たちによるギャビン・メイル中尉の送別会。

“雪風事件”から158日目(深井零大尉特殊戦復帰35日目)-1

VIII.『グッドラック』篇よりカットイン

  • ギャビン・メイル中尉、再教育部隊用宿舎の六人部屋で私物の整理中に全員集合の放送を聞く。
  • 格納庫へ集合する再教育部隊の46人。階級章はなくネームプレートのみの制服。
  • 格納庫には、派手な塗装をされたトレーニング用の複座戦闘機ファーンIが四機。
  • 再教育部隊の指揮官=カルマン少佐の挨拶と副官からの教育内容の概略の説明。
  • ガイダンス後、夕食時間までペーパーテストを受ける再教育部隊隊員。

VII.『戦闘再考』篇よりカットイン

  • フェアリイ基地地下・特殊戦司令センターに雪風からの緊急通報入電。驚愕する特殊戦クルー。
  • 戦術コンピュータ、クーリィ准将の許可の下、帰投中の特殊戦十三番機レイフに雪風追跡・支援ミッションを指令。別方面で作戦行動中の二機の特殊戦機に緊急作戦変更を通知。クッキー基地方面のリアルタイム情報を入手。
  • レイフ、TAB-8に燃料補給のため着陸。ホットフュエリング。
  • TAB-8地上要員、未知の無人機相手の燃料補給に手間取る。
  • 戦術コンピュータ、雪風が不可知戦域に進入したと判断。
  • ブッカー少佐とエディス・フォス大尉、クーリィ准将の命令で指令センターから退場。

VII.『戦闘再考』篇

“雪風事件”から158日目(深井零大尉特殊戦復帰35日目)-2

VIII.『グッドラック』篇よりカットイン

  • クーリィ准将、雪風とカーミラ以外の特殊戦全機に帰投命令。
  • 帰投したパイロットとフライトオフィサたちは休養の上待機へ。

VIII.『グッドラック』篇よりカットイン

  • 雪風が持ち帰った情報を元に、全情報分析要員、呼び戻したブッカー少佐、エディス・フォス大尉と共に情報分析開始。
  • クーリィ准将、一段落後部下に休息を命令後、情報分析担当ピボット大尉と戦隊機整備担当エーコ中尉の責任者二名と共に特殊戦司令センターに待機。

VIII.『グッドラック』篇

“雪風事件”から158日目(深井零大尉特殊戦復帰35日目)-3

『グッドラック』篇・再教育部隊side

  • 夕食後、居室でレポートと予習をする再教育部隊。
  • メイル中尉が始めようとした自己紹介を止める室長バーガディシュ少尉。
  • 再教育部隊の名簿に死んだはずのランコム少尉の名前。
  • 噛み合わないバーガディシュ少尉との会話に自棄になり、餞別のウィスキーをあおって寝てしまうメイル中尉。
  • メイル中尉、ベッドの中で覚醒。自分以外の隊員が全て死体になっていた悪夢のようなうつつ。部屋を出て共同トイレへ。
  • 死んだはずのランコム少尉とトイレで対面し、嘔吐するメイル中尉。
  • トイレに集まってくる同室の隊員。

“雪風事件”から159日目(深井零大尉特殊戦復帰36日目)

『グッドラック』篇・再教育部隊side

  • 空いた倉庫の中でメイル中尉を説得するバーガディシュ少尉と再教育部隊隊員。
  • バーガディシュ少尉、説得を振りきって出て行こうとするメイル中尉を射殺。
  • ロンバート大佐、出現。
  • ランコム少尉、バーガディシュ少尉にとびかかり殴りつける。
  • ロンバート大佐、バーガディシュ少尉を射殺。
  • ロンバート大佐と再教育部隊、『迷子の羊』作戦を開始。
  • ロンバート大佐と他二名、システム軍団中央システム管理室に入室。コンソールから情報軍へ指令。
  • 指令の内容がFAF六大基地の各司令、所属主要軍団の司令の逮捕=実質的なクーデターであることを知り、驚愕する六人のシステム軍団員。
  • 地上軍用装備として開発中の試作バトルアーマー・BAX-4を装着した再教育部隊隊員一名、壁を破壊してシステム軍団中央システム管理室に侵入。
  • ロンバート大佐、コンソールにアクセスして特殊戦がFAFのネットワークから離脱して独自の戦いをしていることを知り、壁の穴から脱出。
  • BAX-4、ロンバート大佐に向けて発砲するが当たらない。

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